生前贈与

2017/11/06

宮沢賢治は「農民芸術概論綱要」にて、「世界がぜんたい幸福にならないうちは 個人の幸福はありえない」と、自分一人だけではなく、皆が幸福と思えるような社会になって欲しいという願いであったという。

2015年からの相続増税に備え、生命保険の商品を使って子や孫に財産を移す富裕層の高齢者が増えている。その同一ラインにある動向だが、振込詐欺等にひっかかる高齢者は相変わらず増え続けているようだ。NHKの首都圏ネットワークでも、「ストップ詐欺被害、私は騙されない!」 と連日の呼びかけをしている。この種の親の行動は、賢治の思いとは対極ともいえる、自分(身内を含む) の幸福近視眼的にしか考えていない世界だ。

税金で取られるよりは、子どもたちに生前贈与を・・と誰しも考える。税金は、巡り回って公共的な用途で使われるのだが、それは政府に対する信頼とも関わる。将来を見据えた信頼して任せる面と、そうはいっても無駄使いやその分配に関して信頼していない側面があるからだろう。

私もきれいごとばかり言ってはいられない。自分の少しばかりの財産は、見ず知らずの人ではなく、また必ずしも信頼に値するとは限らない政府には委ねたくない。可能ならば、自らの子につなぎたいというのは、親子の情やエゴがそうさせることなのだろう。

 

*** これまた冬を含め5ヶ月近く花の咲き続けているキンギョソウ。まだまだ花を咲かせそうだ。

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